軍師官兵衛 オープニングテーマ曲・音楽は?
主演:岡田准一/主人公:黒田 官兵衛(孝高)
2014年1月から放送が開始されたNHK大河ドラマ「軍師官兵衛(ぐんしかんべえ)」。豊臣秀吉の側近として仕えた戦国時代の武将・黒田 孝高(くろだ よしたか)、通称:黒田 官兵衛の生涯を描く。
主演は、ジャニーズ事務所の男性アイドルグループ・V6(ブイシックス)の岡田准一。第一話での少年期・万吉役は、くりっとした大きな瞳が可愛い子役の若山耀人(わかやま きらと)が演じた。
大河ドラマ 軍師官兵衛 オリジナル・サウンドトラック Vol.1
作曲は安堂ロイド、サイコパスの菅野 祐悟
NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」オープニングテーマ曲・音楽を作曲したのは、ドラマ「安堂ロイド」、「美丘(みおか)」、アニメ「図書館戦争」、「PSYCHO-PASS サイコパス」などの音楽を手掛けた菅野 祐悟(かんの ゆうご)。
「軍師官兵衛」が放送される2014年は、菅野 祐悟氏にとって劇伴作曲家のキャリア10周年を迎える節目の年。NHK公式サイトでは、「記念すべき年に、素晴らしい作品にたずさわれることに感謝し、心を込めて、作曲します。」との本人コメントが寄せられている。
サビのメロディが何かの曲に似てるような…
第一話放送を視聴しての率直な感想だが、「軍師官兵衛」オープニングテーマ曲で繰り返し流れるサビのメロディ「ドーシ♭-ソーラ♭ー」の部分を聴いていると、筆者は何かどこかで聞いたことのあるような淡いデジャヴ的な感覚に襲われた。
一体どこでこのようなメロディと出会っていたのだろうか?恐らくこのデジャブを体験した方は私だけではないと思われる。果たして、何の曲だったのか、いつどこで聞いていたのか、有名な曲だったのか、記憶の糸を懸命に手繰り寄せてもなかなか思い出せない。
それっぽい曲がYouTube動画にアップされていないかと、心当たりのあるジャンルを片っ端から試聴してみたところ、偶然にも一つの答えらしき楽曲に辿り着くことができた。その楽曲とは、金曜ロードショーのオープニング曲として有名な『Friday Night Fantasy』という名曲だ。
金曜ロードショーOPのような?哀愁と抒情
『Friday Night Fantasy フライデーナイト・ファンタジー』は、「金曜ロードショー」OP曲として1985年から1997年まで流れていた有名な番組オープニングテーマ曲。作曲は、フランスの作曲家・指揮者のピエール・ポルト(Pierre Porte/1944-)。
フライデーナイト・ファンタジー(ベストアルバム)
フランスの音楽家が作曲した楽曲と、東京音楽大学卒の菅野 祐悟氏が作曲したNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」オープニングテーマ曲との間には、普通に考えれば関連性はないだろうと思われたが、よく調べてみると、遠い線ながらも興味深いつながりが存在することが分かった。
菅野 祐悟氏は東京音楽大学作曲家に在学中、フランス印象派の音楽に魅了され、大学でフランス和声を学んだ経歴があるという。つまり、大学で専門的に身に着けたフランス音楽の確かな素養があることになる。
「金曜ロードショー」OP曲がフランス音楽の影響をどの反映させた楽曲なのかは分からないが、とりあえず「軍師官兵衛」オープニングテーマ曲と「フランス」というキーワードでつながりを見出すことができた。
果たしてこの結論で、筆者が当初感じたデジャヴを説明できているのか疑問ではあるが、ある程度もっともらしい理由や根拠を見つけることができたので、とりあえずこれで「軍師官兵衛」OP曲へのモヤモヤ問題は解決としておきたい。他にも何か似たような曲が見つかったら、またこのページへ追記してみる予定だ。
なぜオープニング映像に水が多用されている?
さて余談だが、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」オープニング映像を見ていると、水の表現が多用されていることに気が付くと思われる。
これは、ご存知の方も多いと思われるが、黒田 官兵衛が出家後に名乗った号・黒田 如水(じょすい)からイメージを膨らませた映像であると考えられる。
ポルトガルの宣教師ルイス・フロイスが残した書簡によれば、如水の由来について、官兵衛は過去を振り返り、「権力、武勲、領地、および多年にわたって戦争で獲得した功績、それらすべては今や水泡が消え去るように去って行った」と述べ、「人生水の如し」、すなわち「如水」と名乗ったとされている。
実際には諸説あり、その一説によれば、キリシタン大名でもあった黒田 官兵衛が、旧約聖書のヨシュア(ポルトガル語:ジョズエ Josue)から名をもじったものとも説明されることがあるようだ。
ヨシュアはモーゼの後継者として、約束の地カナンに入るべくヨルダン川を渡ってエリコの城壁を攻め落とした。合唱曲『ジェリコの戦い』でも描かれる旧約聖書の有名なシーンの一つだ。