ショパン 幻想即興曲 作品66
Chopin "Fantaisie-Impromptu"
浅田真央/2007-2008 FS フリー使用曲

ショパンが24歳頃に作曲したピアノ曲「幻想即興曲」作品66。テレビ番組や映画などでも頻繁に使われる有名なショパンの名曲。
フィギュアスケートの世界では、浅田真央(あさだ・まお)選手が2007-2008シーズンのフリーで、中野友加里(なかの・ゆかり)選手が同シーズンのショートで使用している。
また、2006年トリノ五輪金メダリストの荒川静香(あらかわ・しずか)現プロの2005-2006シーズンで管弦楽版が使われた。
なぜショパンの生前に出版されなかったのか?
ショパン「幻想即興曲」は、没後から6年後となる1855 年に友人のピアニスト、ユリアン・フォンタナ(Julian Fontana/1810–1869)によって出版されている。
ポーランドのピアニスト・作曲家・政治家イグナツィ・パデレフスキ(1860-1941)公式サイト「Ignacy Paderewski Music Society」の記述によれば、ショパンは自身の死後「幻想即興曲」を廃棄するように言い遺していたという。
しかしユリアン・フォンタナはこの遺言に反し、曲自体にも自身の手による改訂を加え、さらにタイトルに「幻想」の文言を加えて出版した。
このフォンタナの取った行動については、ショパンの遺作が保存され後世に伝えられた功績を少なからず認める見解がある一方で、ショパンの自筆譜や筆写譜の研究が進むにつれ、フォンタナの改定はむしろ改悪にすぎないとする評価も見られる。