Vindaloo ヴィンダルー(ビンダルー)

サッカーイングランド代表応援歌(1998年)

『Vindaloo ヴィンダルー/ビンダルー』は、イギリスのバンド Fat Les(ファット・レス)が1998年のFIFAワールドカップ フランス大会向けに作曲したサッカーイングランド代表応援歌。『Vin-Da-Loo ヴィン・ダ・ルー』とも表記される。

1998年6月のイギリス・シングルチャートにおいて第2位まで昇りつめ(第1位は『Three Lions '98』)、100万枚以上のセールスを記録した。

歌詞では、サッカーとは直接は関係しないナンセンスでシュールなチョイスがなされ、曲全体として陽気でコミックソング的な内容となっている。唯一まともなサビ(コーラス部分)の歌詞の意味・日本語訳は次のとおり。

We're England
We're gonna score one more than you
我らイングランド!
君らより1点多く決めてやる!

ポルトガル発祥の辛いインドカレー料理

曲名の「Vindaloo」とは、インドのゴア地域(旧ポルトガル領)発祥の名物カレー料理。語源はポルトガル料理の「Carne de Vinha d' Alhos カルネ・ド・ビンダロス」。意味は「肉のワインビネガーとにんにく煮込み」。

写真:カレー料理のVindaloo

イギリスやアメリカなどの欧米諸国におけるインド料理のレストランでも人気のメニューとして定着しており、通常のカレーよりも唐辛子が多く使用された辛い味付け(ときに激辛)がなされ、肉は主にチキンやラム肉・マトンなどが用いられる。

イングランドのサッカーサポーター達もこの激辛カレー料理「Vindaloo」を好んで食べるとのことだが、それをワールドカップ応援歌のテーマとして取り上げてしまうところは、ナンセンスな歌詞が多いマザーグースが生まれたイギリスの国民に受け継がれるDNAといったところだろうか。

なお、歌詞の中では「we all like vindaloo」とある所をみると、「我らイングランド人はヴィンダルー(ビンタルー)料理のように激辛で刺激的・情熱的なんだ」との比喩的なメッセージとして「Vindaloo」が使われているとも解釈できるが、きっと本当はもっと深い背景があるのかもしれない。

ちなみに、英仏海峡トンネルを通ってフランスへつながる国際列車ユーロスター( Eurostar)は、2007年までは始発駅がロンドンのWaterloo(ウォータールー)だった(発音的に韻を踏んでいる)。実際に『Vindaloo』の歌詞にも「Waterloo」が登場する。

写真:旧ウォータールー国際駅(出典:Wikipedia)

Fat Les(ファット・レス)とは?

Fat Les(ファット・レス)は、イギリスのロックバンド Blur(ブラー)のベーシスト アレックス・ジェームス(Alex James)、コメディ俳優のキース・アレン(Keith Allen), そしてデザイナーのダミアン・ハースト(Damien Hirst)らによるサッカー音楽中心の音楽ユニット。キース・アレンの娘リリーアレン(Lily Allen)もボーカルとして参加している。

キース・アレン(Keith Allen)は大のサッカーファンで、特にロンドンのサッカークラブ、フラムFC(フルハム/フルアム/Fulham Football Club)を応援しており、同チームのために何曲か書下ろしの楽曲を提供している。『Vindaloo』では作詞を担当した。

写真:フラムFC本拠地クレイヴン・コテージ(出典:Wikipedia)

ちなみに彼はイギリスのニュー・ウェイヴ・バンド、ニューオーダー(New Order)とも深い関わりがあり、UKチャートで第1位を記録したシングル『World In Motion ワールド・イン・モーション』を共作(作詞)したほか、ニューオーダーのライブにも時々出演している。

アレックス・ジェームス(Alex James)は音楽活動の他にチーズ職人として本格的にチーズ作りに励んでおり、『Vindaloo』の歌詞の中でもチーズが(何の脈略も無く)登場する。

アレックスはチャールズ皇太子が所有するフーズ・ブランド「Duchy Originals」との契約に成功しており、皇太子の牧場で育った乳牛のミルクを使用した「王室チーズ」を販売。実績が認められれば数年後には「イギリス皇室御用達」の認証を与えられるという。

PVはThe Verveのパロディ

『Vindaloo』PV(music video)では、道行く人々とぶつかりながら黙々と街の歩道を歩いていく青年が中心に描かれているが、これはイギリスのロックバンド ザ・ヴァーヴ (The Verve) のシングル『Bitter Sweet Symphony ビター・スウィート・シンフォニー』PVの完全パロディ(撮影場所も同じ)。

『Bitter Sweet Symphony』PVでは、ヴォーカルのリチャード・アシュクロフト(Richard Ashcroft)がフィーチャーされたが、『Vindaloo』PVではリチャード役をイギリスのコメディアン・俳優のPaul Kayeが務めた。後者のPVでは作詞者のキース・アレン(Keith Allen)も終始登場している。

Vindaloo (Original Radio Edit) - Fat Les

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Vindaloo (Radio Edit) - Fat Les

【試聴】Fat Les - Vindaloo ヴィンダルー

【試聴】The Verve - Bitter Sweet Symphony

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